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MIRAIZな日々

MIRAIZな日々イメージ BLOG2025/03/28

代表の川井です。

17年前、設計に配属されてまだ一カ月も経たない頃のエピソード。
図面の見方がなんとなくわかってきて、二次元CADの操作も少しずつ慣れてきたタイミング。
ある日、正木社長に同行で得意先を訪問。社長の隣で、わかったフリしてメモを取るも、話の内容は正直さっぱり。
そしたらいきなりのひと言。

「お前がやれ。」

「……はい?」
――青天の霹靂とはこのこと、
そのままスクリューコンベアと架構の設計を、当時ほぼ素人だった私が担当することに。
渡されたのは、参考図と数枚の計算書ファイルだけ。

よく分からないながらも、参考資料を必死に読み漁り、現場で描いたポンチ絵をCADに落とし込み、見よう見まねで図面を引く毎日。
荷重条件をもとにSTAN/3Dで解析入力を試みるも、何が正解なのかさっぱりわからず。
出力された数値の羅列に、さらに混乱する始末。

そして提出日前日の夜。
お絵描きレベルの組立図と、根拠も信憑性もあやしい計算書を揃えて社長に提出。
じっくり見られることもなく、「お疲れさん」のひと言でその日は終了。

「明日お客様に説明するって、本当にあれで大丈夫なのか……」
不安は募るばかり。

翌朝。
出発前に、社長から「資料をもう一部印刷しておいて」と言われ準備をしていたところで、衝撃を受ける自分。
中身、別モノになってた。
自分が描いたとは思えないレベルの図面と、きっちり整理された計算書。
まさに“プロ”が作った成果物。

客先への移動中、思わず聞いてみた。

「社長!昨晩かけて図面を直されたんですか?」
「知らん」
「いやいや、明らかに自分のと違うんですけど……」
「・・・小人さんが助けてくれたんじゃない?」
「こびとさん?」

“こびとさん”――そう笑ってはぐらかした社長の姿。
ほぼ徹夜で手直しされたのは間違いないのに、その努力は一切見せない。
そして、お客様に渡すものには絶対に妥協をしない、プロとしての矜持。

「あぁ、正木設計で働く人たちは、本物の機械設計のプロなんだ」
そう胸を打たれた瞬間でした。

この会社には、同じスピリッツを持った社員がたくさんいます。
どんなに経験が浅くても、どこか頼りなくても、任された以上はやりきる。
そして、納めるモノには一切妥協しない。
プロとしての誇りと責任を背負っているからこそ、信頼され、次の仕事につながっていく。

そうやって積み重ねた信用が、やがて“この人に任せたい”という期待になり、
その期待に応えることで、仕事はただの「作業」ではなく、「人生の遣り甲斐」になっていく。

MIRAIZには、そんな背中を見せてくれる仲間がいる。
そして、自分もまた、誰かの“こびとさん”になれるように――

今日もプロとしての「MIRAIZな日々」を、一歩一歩、積み重ねていきたい。

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