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玉掛け作業について

玉掛け作業についてイメージ 技術情報2024/08/08

今回は、『玉掛け作業』についてお役立ち情報を発信します。

    玉掛けとは、現場でクレーンを使用して荷物の持ち上げ作業を行う際に、クレーンのフックに吊り荷を掛けたり・外したりする作業のことです。
    荷物を吊り、所定の位置まで移動し設置する一連の作業を玉掛け作業と呼びます。

    名称の由来は定かではないのですが、掛け軸に由来するという説が有力みたいです。

    危険が伴う作業の為、1t未満の荷物の玉掛け作業には「玉掛け特別教育」、

    1t以上の荷物の玉掛け作業には「玉掛け技能講習」という講習を受け資格が必要になります。

     

    《玉掛けの方法》

    玉掛けでは、主に金属製のワイヤーロープや合成繊維のベルトスリングを使用して荷物を吊り上げます。

     

    玉掛けの方法にはクレーン等のフックに吊り荷を縛ったワイヤーロープを掛ける方法(目掛け・半掛け・あだ巻き掛け・肩掛け)と
    クレーンのフックに結びつけたワイヤーロープを吊り荷に掛ける方法(目掛け・半掛け・目通し(絞り)・あだ巻き掛け)があります。

    荷物の重さや大きさ、形状などから吊り方を判断します。

     

    【フックに掛ける方法】

    1.目掛け(アイ掛け) 最も一般的な掛け方で、ワイヤーロープのアイをフックに掛ける方法。
       使用するワイヤーロープの本数により、1本づり、2本づり等名称が変わります。

     

    2.半掛け ワイヤーロープのアイの部分をフックに掛けない方法。
       こちらもワイヤーロープの本数により、2本づり、6本づり等表現が変わります。

     

    3.あだ巻き掛け フックにワイヤーロープを1回巻き付け掛ける方法。
       半掛けとの違いは巻き付けるかどうかの違いで、ロープが滑るのを防ぐメリットがあります。

     

    4.肩掛け フックの肩の部分にワイヤーロープを巻き付ける方法。
       2本以上ロープを使用することはほぼ在りません。あだ巻き掛けとの違いはフックのどの部分に巻き付けるかの違いになります。

     

    【吊り荷に掛ける方法】

    1.目掛け 吊り荷側のつり手等にワイヤーロープのアイを掛ける方法。
       重心が偏っている荷物だと落下の危険性が有る為向いていない。

    2.半掛け ワイヤーロープを荷に回して掛ける方法。単純な掛け方で扱いやすい為、一般的に多く用いられます。

    3.目通し(絞り) ワイヤーロープの片側のアイにロープを通して、吊り荷を絞り込むように掛ける方法。
       荷物の回転を防ぐため、2本以上で吊るのが良い。摩擦力が増し滑りにくくなりますが、
       ワイヤーの絞り込まれた箇所が摩耗しやすく劣化に注意が必要です。

    4.あだ巻き掛け 吊り荷にワイヤーロープを1回巻き付けて掛ける方法。
       長尺物に有効だが、荷物を掛ける時と外す際に作業に手間が発生してしまいます。

     

    吊具の種類の説明については別の機会にご紹介しようかと思います。

    現場で玉掛け作業を見かけた際は荷物が落下する可能性もゼロではないので、近づかずなるべく距離をとる様にしましょう。

     

    今回は、以上となります。次回もお楽しみに。

     

    設計事業グループ/平嶋



    TECHNICAL ENGINEERING GROUP(設計事業グループ)

     

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