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強度計算と構造解析

強度計算と構造解析イメージ 技術情報2023/05/25

弊社が設計依頼を受ける際、案件によってはお客様から仕様書や社内標準書、
もしくは強度を保証する計算書をご提示いただき、その内容に沿って設計を進めていく事が多くあります。

そういったご依頼の中で実際の材料の強度や性質について設計者、作図者が理解していないと
設計上の見落としが発生することも少なくありません。
そこで構造計算ソフトを使用して、構造や形状に問題が無いか検討を行うことも多くあります。

【階段全体】 

例えば階段を一般的な炭素鋼材を使用して製作するので図面にして欲しいというご依頼を受けた際、
 条件1「金属が永久ひずみを起こさないようにする」
 条件2「歩行者が移動中に階段がたわまない形状にする」
などが前提としてありますが、固定している構造物に負荷をかける以上
極小であっても必ずたわみは発生しますので、
条件2は「許容されているたわみ数値内に収まる様な形状にする」
が正しい表現になります。

【踏板支持条件】

階段で人が踏む部分、踏板に150kg荷重をかけても大丈夫なたわみ数値とする場合、
断面係数とたわみの公式で板の厚みや横幅や奥行き長さを選定できますが
その場合、踏板横幅の両端が固定されている事を指す両端固定という
考えになる事が多く、図中の△マーク「111000」がその固定条件を指します。

【荷重値複数】

しかし、実際の階段は斜めに昇降する間で固定されているのは
一階の階段足元と二階との接地部分だけであったり、
また同時に複数の歩行者が階段に乗る事も想定されますので
計算上で出るたわみ数値と実際のたわみ数値が等しくない事も想定しなければなりません。

【たわみ比較】

画像の様に実際は階段の中央に進むにつれてたわむ数値は
同じ踏板でも0.8mmから1.2mmと変化していきます。

【最大たわみ想定】

midas iGenソフトの機能で荷重値を組み合わせて
踏板一足飛び毎に荷重値150kgが発生しているとした場合、
階段のたわみ数値は公式で導いた数値から倍以上変化する事もあり得る、
という事が判明したりもします。

弊社では図面を作成する側からしか見えない問題点や気付きをお客様に提案し、
より良い設計を目指していける様、計算ソフトや設計ツールにも着目し
日々対応させていただいております。

TECHNICAL ENGINEERING GROUP(設計事業グループ)

 

設計事業グループ/松下

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