BLOG2024/05/10
設計事業グループのオカダです。
「もし魔法が1つ使えるなら、どんな魔法がいいですか?」
自分が魔法を使えるのであればと考えて、一番はじめに浮かんだのは みどりのゆび です。
植物を育てるのが上手な人のことを英米では「みどりのゆびを持つ人」というそうです。
某ジブリ映画で〇トロからもらった木の実が芽吹くシーンがありますが、
あんな風に種からポンと芽を出して、花いっぱいの美しい世界をつくったり、
枯れかけている植物をみるみる元気にしたり、
野菜の生長を助けてたくさん収穫して食料調達の心配を失くしたり。
そんなふうに植物を元気に育てる魔法があればなあと思います。
ただ、種は適切な気温下で適度な水分があれば芽を出し育つでしょうし、
弱った植物も適切な対処をすればよみがえるでしょうから、これは魔法というより経験や才能!?
植物に魔法をかけるにはまだまだ修行が足りないということで、園芸係はこれからも試行錯誤しながらみどりのゆびの習得に精進しようと思います。
「みどりのゆび」はフランスの作家・モーリス・ドリュオンが書いた児童文学です。
父親が武器商人で裕福な家庭に育つ愛らしい少年・チトは、親指を押し付けることで、そこに緑を芽生えさせ、
花を咲かせることができるという不思議な力を持っています。
チトは刑務所や病院、貧乏な人が暮らす街に花を咲かせ、そこにいる囚人や病人、貧困に苦しむ人たちを幸せにし、
社会が抱える問題を解決します。
そして、父親が作る兵器にまで花を咲かせ、戦争すらもやめさせてしまうのです。
児童文学とはいえ内容的にはかなり深く、考えさせられる落ちで物語は幕を閉じます。
「みどりのゆび」という言葉を知ってはいたものの、私はこの物語を読んだことがありませんでした。
今回ブログを書くにあたり手に取ってみましたが、大人が読んでも充分楽しめる内容でした。
空を飛んだり、おまじないを唱えたり、薬を調合したり・・・
方法は様々であっても、人知を超えた不思議な力を持った魔法使い。
そんな魔法使いが登場し不思議なことが起こる物語を、子供の頃、自然に受け入れていたように思います。
現実の世界は魔法で願いが叶うような都合の良いことばかりではありませんが、
子供の頃にワクワクしながら読んだ魔法の世界が描かれた本を、久しぶりに読み返してみたくなりました。
充分に大人になった今、子供の頃とまた違ったことを思い、考えさせられるのではないかと思います。
|