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『エアーシリンダ』について

『エアーシリンダ』についてイメージ 技術情報2023/02/22

今回は、機械設計に関するお役立ち情報を共有します。
テーマは『エアーシリンダ』についてです。

選定方法について 幾つか紹介します。

1. 必要推力の求め方
エアーシリンダ を選定する上で、最初に検討する事項として、必要推力を求める
必要があります。
はじめに、エアーシリンダ の内部構造の簡略図を紹介します。

次に代表的なシリンダ内径サイズ別の推力を一覧にしました。

表は主なサイズを抜粋した為、メーカー毎に差異はあると思いますので、
都度確認して下さい。
推力の求め方は、受圧面積×エアー圧力 で求められます。
表の中で、ロッド径が2種以上あるものは、押し側で使用する時や長いストロークで使用する際、
ロッドの座屈対策として太いものを選択することがあります。
但し、注意点として、引き側で使用する際は、ロッド径が太くなると受圧面積が
小さくなるので、推力の選定には、注意が必要になります。

2. エアーシリンダのストロークについて
エアシリンダを押し付けて使用する場合、ストロークは凡そ5mm程度
残しておくとよいでしょう。ですべてを使い切らないようにすることが必要です。
理由として、押し側も引き側もストロークをすべて使いきらない事が
ポイントとなります。
例えば 200ストロークのエアシリンダを最大の200ストローク使ってしまった
場合、内部のメカニカル構造物がストッパーとなってしまい、それ以上押し込めない
為です。
また、ストロークは任意で特注をオーダーすることも可ですが、一般的に高価に
なってしまい、経済設計には向きません。
基本は標準ストローク品を選びましょう。

3. エアーシリンダの衝撃吸収について
エアーシリンダの衝撃吸収は大きく分けて2種類あります。
① 外部でメカストッパーを設ける方法
② ショックアブソーバ等で衝撃を和らげる方法
エアーシリンダ単体のストッパーを利用し、衝撃吸収を若干和らげることも可
ラバークッション…… ピストンとカバーの金属当たりを避ける
ウレタンラバーがある。
エアクッション……… ストロークの最後で端排気側圧力を圧縮させ反発力を
利用する方法。

※押し付け動作に使う場合にエアシリンダストロークのすべてを使わない場合が
多いのでシリンダ自身が持つ衝撃吸収機構は機能しない場合があります。

今回は、以上になります。
エアーシリンダを用いた設計をする際には、必要な基本要素になります。
是非覚えておきましょう!

今回のお役立ち情報は、以上となります。
次回も新しい情報を発信していきますので、お楽しみください。

TECHNICAL ENGINEERING GROUP(設計事業グループ)

設計事業グループ/北村

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